こんにちは、makinaです。
本屋さんで、思わず二度見した、育児本。
その名も、「楽しい子育て」。
タイトルが命の、今の出版業界で、「楽しい子育て」!?
それだけ?
平凡すぎない?
古典じゃないですよ。今月の新刊ですよ?
これは、よほど器の大きい著者の本にちがいない。
おそらく、売ることを考えている本ではないし、もしかしたら、よほど振り切ったことが書かれているのかも…。
そんな期待を胸に、購入しました。
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ちゃんとした話ばかりをすると子育てが楽しくなくなる
読んでみると、案の定…。
「夫や男の子に対して、ちゃんとした話をするのをやめましょう。」
もう、この1文に、すべてが凝縮されているような気がしました。
結婚当初、夫が私に「にこにこしていてくれればいい」と言ったことと、ピタリと一致します。
家で、母親が、ちゃんとした話をすればするほど、「楽しい子育て」からは遠ざかる。
つまり、子育てなんて楽しくないということになってしまうのです。
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タイトルが効いてくる
今の時代に、こんなこと、軽率には言えません。
「女は男に、ちゃんとした話をするなですって!?」
「母親が息子に、きちんとしたしつけをしなくていいってことですか?」
もう、矢しか飛んでこない発言です。
ここで効いているのが、このタイトルなのです。
「楽しい子育て」。
「別に楽しくなくても、親の義務なんだから、子育てはやらなきゃいけないものでしょ。」
「っていうか、こんなに大変な子育てを『楽しめ』なんて、プレッシャー以外の何物でもないんですけど!」
そう反発されそうな表現でも、潔く本のタイトルになっていると、どこか牧歌的な雰囲気さえ醸し出され、「あー、そういう感じじゃないんだなー。」ということが不思議と腑に落ちるのです。
素直に思えてくる
刺激的なタイトルの本が並ぶ中、こんな器の大きい(平凡なタイトルの)本が売られていれば、それは読むほうの器も矯正されてしまいます。
「そうか。夫や男の子に、家であまりちゃんとした話ばかりしちゃかわいそうだな。」
素直に、そう思えてくるのです。
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