こんにちは、makinaです。
ファッション業界を席巻している、エコファー。
ハイブランドからも続々登場し、本物のファーアイテムが減ってきた印象です。
これに続きそうなのが、エコレザーです。
フェイクレザーや、人工皮革と言われていたものが、「エコ」の名を冠して、今後さらに広まりそうです。
エコレザーのメリットは、動物の皮を原料としないことと、安いことなど、比較的イメージしやすいです。
デメリットは、質感と耐久性。
一般的には3年で劣化し、ベタつきが発生しやすいのです。
一方、本物の革のメリットは、質感が良いことと、10年以上長持ちすることです。
デメリットは、動物の皮を原料としていること、高いこと、シミになりやすいことなどです。
エコレザーがファッション業界を席巻する
おそらく、今後数年で、「エコレザーがおしゃれ。
本物の革はダサい」という空気感が出てくるでしょう。
本物の革は、エコじゃない。
動物の皮を原料とするものは、持ちたくない。
エコレザーなら、価格も抑えられるし、時代に合っている。
だから、積極的にエコレザーを選ぶ。
この流れは、しばらくは止められないでしょう。
ファー同様、エコレザーが、ファッション業界を席巻することになりそうです。
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エコレザーは本当にエコなのか?
さらにその後しばらくすると、逆に「エコレザーは本当にエコなのか?」という疑問が出てくるでしょう。
どうしてかと言うと…。
エコレザーは、いかんせん、使用できる期間が短いのです。
一般的な合成皮革(合皮)は、長くて3年。
最近技術が進歩している人工皮革は、一般的に長くても7年。
最先端の人工皮革で、10年と言われています。
その中でさらに土に還る素材というと、もうほとんど存在しません。
エコレザーを、数年で買い替えるのは、果たしてエコなのか?
という疑問が出てきます。
本物の革の耐久性
リアルレザーは、10年使うのは問題なくできます。
人によっては、30年以上、もしくは、孫の世代まで受け継ぐ人もいます。
動物の皮を原料とすることと引き換えに、何十年も使える耐久性が備わっているのです。
そして、革のなめしの手法によっては、100%自然に還ります。
価格は高いですが、エコレザーに負けず劣らず、「エコ」と言えるのです。
リアルレザーの心地よさは強力
また、リアルレザーは、質感が魅力でもあります。
触り心地がいいのです。
ひんやり、しっとり、なめらかな質感。
これは、本物の革は、わずかながら湿気を含むことが可能だからです。
合成皮革は、湿気を含むことができず、水分は化学反応を起こしてベタつきに変わります。
リアルレザーの、しっとりなめらかな質感。
その質感は、人の感覚に直接「心地よさ」を与えます。
この心地よさは、強力です。
頭で「ダサいか?おしゃれか?」と考えるのとは、次元が違うのです。
この特性がある限り、リアルレザーが姿を消すことはないでしょう。
「エコだから買う」ではなく「素敵だから買う」
フェイクレザーの製品にも、素敵なものがあります。
ですから、「エコだから買う」のではなく、シンプルに「素敵だから買う」でいいのではないでしょうか?
エコだからエコレザーを、という意識だと、耐久性の問題を置き去りにしてしまいます。
どんなに気に入ったものでも、エコレザーの製品を何十年も使うことはできないのです。
ゴミを出さない究極のエコ
最近では、植物を原料とするエコレザーも出てきています。
同じ「生物」なのに、動物はダメで、植物ならいいのか?
という、線引きの問題もあります。
リアルレザーの製品を、長年にわたって使い続けること。
大切にしてくれる人に譲って、受け継いでいくこと。
これが、ゴミを出さない、究極のエコなのではないでしょうか。
買う前から、手放す時のことを想像する。
そんな買い方が、これからは当たり前になるはずです。
手放す時に、少しでも誰かが使ってくれる可能性を残したい。
そこに気づいた時、今後広まるエコレザーブームから、本物の革への回帰が始まるのかもしれません。