高梨沙羅選手がW杯通算52勝を達成しましたね。
個人総合優勝も3回達成しています。勝率も高梨選手はダントツの1位。
ジャンプの実力だけでなく、最近はきれいになったと話題ですよね。お化粧をきちんとして、少女から大人の女性へ、成長している過程を見せてくれました。
本人は雑誌のインタビューで、「常識や人間力を意識するようになった。化粧もその一つ。」と語っています。
強さの秘密は本能レベル
スキージャンプはかなり急な斜面をすべるアプローチから、ほとんど落ちるように飛び出しますよね。
ふつうはジャンプにふみこむ瞬間に本能的に躊躇するんだそうですが、高梨選手はその本能的な拒否反応がないのだそうです。
だから、ふみこみにムダがなく、飛び出していけるんですね。
それって、生まれ持った才能です。しかもジャンプに一番欠かせない部分ですね。
だって、スキージャンプはあのスピードに対する恐怖心と常にたたかうスポーツですからね。ふつうの人だったら本能的に躊躇するのもうなずけます。
高梨選手は、8才からジャンプを始めて、猛練習を積んできただけでなく、このような天性の才能をすでに持っていたんですね。
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2014年のソチオリンピックでは、金メダルを確実視されながらも、追い風にあってしまい、4位に終わりました。
でも、ソチオリンピック前も、ジュニア選手権3連覇など輝かしい成績をおさめていたんですから、精神力が弱いわけはないですよね。
それでもまだまだ成長していこうという気持ちが大きいんですね。2018年の平昌オリンピックを見すえて、「常識や人間力を意識している」といいます(スポーツグラフィックナンバー2017年1月14日発行p60)。
化粧も人間力向上の一環
ソチオリンピック以降、リベンジのための精神面の変化があったようです。
そこで意識したのが、社会常識や人間力。
「服装に気をつかったり、化粧をきちんとしたり、それも人間力向上の一環と位置づけて実行してきた」といいます。(同)
話題になった化粧の上達も、ジャンプにつながっているものだったんですね。
ダントツの強さで邁進しているジャンプ人生のなかにあって、こまかい生活習慣まで変えて挑戦していく、その姿勢は徹底したものがあります。
高梨選手もハタチですもんね。1人の女性としての成長が、ジャンプにも良い影響をもたらすと判断したのではないでしょうか。
本当にスキージャンプが好きで、そのためにどんな努力でもできる、そんな彼女の内面が伝わってきます。この努力をつづけると、どこまで強くなっていくんだろう、と思わされます。
W杯通算勝利数をどこまでのばすのか、2018年平昌オリンピックではどこまで高みにのぼるのか、わくわくしながら応援せずにいられません。