センスと美意識の専門家2人が共通して言っていること

こんにちは、makinaです。

これからの時代に必要なのは、センスと美意識。

そんな内容の本を、ここのところ目にするようになりました。

センスと美意識を、これからの生き方に役立てる。

2人の専門家が、共通して言っていることがあります。

2人の専門家

センスと美意識は、これからのビジネスや生き方に欠かせない。

そう主張する2人の専門家。

センスメイキング』の著者クリスチャン・マスビアウ氏と、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の著者山口周氏です。

この2人は、とてもよく似た主張をしています。

コンサルタント出身という経歴も同じ。

経営の最先端を見てきた2人が、よく似た結論に達したのですから、私たちにも大いに役立つ可能性が高い。

そう思うのです。

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共通して言っていること(1)意味の重要性

2人が、共通して言っていること。

まず、これからの時代には「意味」が重要になるということです。

マスビアウ氏は、「人は意味を作り出し、意味を解釈するために存在するのだ」と、繰り返し主張します。

山口氏も、「人は意味を与えられると、放出するエネルギーが大きく変わる」と主張します。

マスビアウ氏は、データに偏ったアルゴリズム思考と対比して「意味」の重要性を説き、山口氏は、目標値を振りかざすオールドタイプの上司と比較して「意味」の重要性を説きます。

データ、AI、古いタイプの人間。

これらに足りないものは、「意味」だ、と。

これからは、「意味」の持つエネルギーを味方にすべきだということです。

共通して言っていること(2)相対化の重要性

2人が共通して言っていること、2つ目は、相対化の重要性です。

マスビアウ氏は、「センスメイキングとは、先入観を捨てて、物事を相対的・文化的に捉えることだ。

そうすれば、人がわかり、未来がわかる。」と言います。

山口氏は、「未来を構想すること」とは「私たちが『当たり前だ』と感じていることを相対化し、問題を浮かび上がらせること」だと言います。

2人とも、「相対化によって常識を疑え」と言っているのです。

そして、マスビアウ氏はセンスメイキングを使う、山口氏は美意識を使うと言っています。

センスを磨いて、美意識を鍛えて、何をするのかと言えば、「相対化して常識を疑い、先入観を捨てて、問いを立てる、問題意識を持つ」ことをするのです。

それが、これからの時代を生き抜くために不可欠だということです。

共通して言っていること(3)人文科学を学ぶ重要性

最後は、人文科学を学ぶ必要性です。

不確実性の高い時代を生きるには、人文科学的な思考が必要だということです。

マスビアウ氏は、「人文科学によって教養を身につければ、どこに注目するべきかがわかってくる。」と言います。

山口氏は、「人文科学的な思考が必要だ」としたうえで、「選球眼を与えてくれるのがリベラルアーツ」だと言います。

マスビアウ氏は、「どこに注目するべきかがわかってくる」という言い方で、山口氏は「選球眼を与えてくれる」という言い方で、同じことを言っています。

人文科学、すなわち、文学、歴史、心理学、哲学を学ぶこと。

そのことが、私たちに、本当に注目すべきことは何なのか、その選球眼を与えてくれるのです。

自ずと、問いを立てる能力、問題意識を持つ能力も向上するはずです。

未来を生きる、武器になるのです。

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異なる点

両者には、異なる点があります。

それは、「経験」は使えるのか使えないのかという点です。

マスビアウ氏は、「経験は使える」と言います。

「人間の経験を、歴史やしきたりから文化的に捉える」ことを重視します。

一方、山口氏は、「経験は使えない」と言います。

「不確実性の高い時代には、『経験の無価値化』が進む」と言うのです。

未曽有の時代に、経験は無価値だ。

未曽有の時代だからこそ、世界史や民俗学などの「人間の経験」に学べ。

どちらも、心に留めておいて損はありません。

2人が同じことを言っているのなら

異なる点もありますが、センスと美意識の2人の専門家が、同じことを言っているなら、きっとそうなんだろうな、と思うのは、私だけでしょうか。

「意味」の重要性。

「相対化」の重要性。

「人文科学」の重要性。

つまり、「意味を見出せば人間のエネルギーは大きくなるから、相対化して常識を疑うべきだ。

そのためには人文科学で選球眼を養え。」

ということです。

センスを磨き、美意識を鍛えることは、もしかすると最優先事項なのかもしれません。

 

『センスメイキング 本当に重要なものを見極める力』クリスチャン・マスビアウ著 斎藤栄一郎訳(プレジデント社)

『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』山口周著(ダイヤモンド社)



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