こんにちは、makinaです。
冬にファッション誌を賑わす色といえば、雪のイメージの白が定番でした。
「暗くならないように」と、黒っぽい色は冬にはむしろ敬遠されがちでした。
ところが2022年の今年は、秋冬に黒の特集が組まれるようになりました。
秋冬にファッション誌でわざわざ暗い黒を特集するなんて、前はほとんどなかったのです。
これは、今までにない変化です。
なぜ、2022年の秋冬には、黒特集が増えたのでしょうか?
その理由は、逆説的ですが、他のカラフルな色が本格的に広まりだしたからだと考えられます。
わざわざ特集が組まれて注目させるほど、人々の意識が外へ向いているということ。
これまで黒に集中していた人気が、徐々に分散しつつあるのです。
そもそも特集が組まれるというのは、まだ流行り切っていないとか、「言うまでもない」というほどではないことを意味します。
デニム特集がわざわざ組まれる時はデニムは大流行していないですし、アクセサリー特集に登場するようなアクセサリーは「みんな持ってる」というものではありません。
黒も、「冬は暗くなりがち」というくらいにみんなが黒を着ていたから、冬には特集が組まれてこなかったのです。
ところが、2021年まで停滞していたファッショントレンド周期が2022年には動き出し、カラーアイテムが本当の意味で増え始めました。
その流れが、いよいよ秋冬には加速しつつあり、黒以外の服を気づくと着ているという人が増えたからこそ、黒の特集を組もうという企画が成立するようになったのだと考えられます。
思えば、この12年ほどは、ノームコア、シンプルカジュアル、ワントーンコーデと、テイストをまたいで地味なファッションの人気が継続しました。
もちろん、ここから急に黒アイテムがなくなることはないですし、根強い支持も続くはずです。
とはいえ、本当に街に溢れているものというのは、特集には登場しません。
黒以外の色に人々の目が向き始めていることを、2022年秋冬の黒特集は教えてくれているのです。
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