こんにちは、makinaです。
子どもには、どんな人になってほしいですか?
そう言われると、こう思うのではないでしょうか。
「子どもが幸せなら、それでいい。」
では、「子どもが幸せになる」とは、どういうことか?
その答えをくれたのが、この本です。
「ぶれない軸をつくる東洋思想の力」(光文社新書)。
この本によると、子どもが幸せになるパターンが、2つあるそうです。
1つ目は、「それなりの人物になること」(p14)。
2つ目は、「ブレーキを持っていること」(p16)。
ここまではっきり言われると、文字通り、恐れ入るしかありません。
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それなりの人物になること
この本を手に取った理由は、著者の名前でした。
「この人って、『人生のピークを90代にもっていく!』の人だったような…。」
その、枝廣淳子さんと、東洋思想研究者の田口佳史さんの共著です。
話し言葉が心地いい、「幸せ」について書かれた本。
その中で、他の部分の内容を全部忘れてしまうくらいのインパクトがあったのが、子どもが幸せになる2つのパターンの箇所でした。
「それなりの人物になること」。
つまり、立派な人間になること。
そこそこのレベルを超えるということです。
幸せというのはどこにあるか?
それは、自分が立派な人間になるかどうかなのです。…
立派な人間になるとどうして幸せになるんですか?と思う人は多いでしょうね。
でもね、考えてみてください。
どこへ行っても、「よく来ていただいた。…」とみんなが言ってくれる人間になるか。
それとも、どこへ行っても「何で来たんだよ。こっちには来ないでよ」という人間になるか。…
「それで幸せですか?」と言うと、みんなそこではじめて「そうですね。金とか社会的ポジションでは幸せはないんですね」と言う。
だから立派な人間になるんだよ、幸せになる方法はそれしかないんだよ、と伝えたい。(p215、216)
一般的に、よく言われるのは、「立派な人にはならなくていい。子どもが幸せならそれでいい。」という言葉。
でも、この本は、「立派な人になれ」と言います。
ここまではっきり言われると、他の内容を全部忘れてしまいます。
今の時代、こういうことは、軽率には言えません。
ただ「どうか伝わってほしい」という思いだけが、ひしひしと伝わってきます。
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ブレーキを持っていること
もう1つは、「ブレーキを持っていること」。
ブレーキについては、こんな記述があります。
外側にあるものは何一つ、幸せの決定的な材料にはならないのです。…
では、どうしたらよいか?…
まさに「ブレーキを持っているかどうか」が幸せのポイントなのです。…
ブレーキを持っている限りは、自己の中で欲望に対処できるから、大事にはならない。(p216、217)
では、どうすればブレーキを持つことができるかというと、「秩序やライフサイクルなど、宇宙を満たしている調和を自分で感じて、それに照らし合わせて、『これは行き過ぎだ』と、ブレーキを踏むという判断をしていく」(p71)。
話が大きいですが、抽象度が高いほど、あらゆる場面で使えます。
この本がはっきり言ってくれた
それなりの人物になること。
ブレーキを持っていること。
「子どもが幸せならそれでいい」という望みの中には、この2つが潜んでいるのかもしれません。
それを、はっきり言ってくれた、この本。
子育てだけでなく、自分の幸せについても、考えさせられました。