こんにちは、makinaです。
頼りになる、先輩ママ。
新米ママにとっては、「すごい!」の連続です。
そんな中、いつも思うことがあります。
それは、優秀な子育て経験者ほど、ママたちの育児に厳しい傾向にあるということ。
私は、そう感じることが多いです。
一体、どうしてなのか…。
考えられる理由が、2つあります。
1つは、きちんと立派に子どもを育て上げた人には、「子ども好き」が多いから。
つまり、子どもの味方なので、「それじゃあ子どもがかわいそう」と思いやすいのです。
2つ目は、「個人差」を痛感している人が比較的少ないから。
きちんと立派に子どもを育て上げた人は、ご自身の役割を果たしていますから、他のママの「個人差」や他の子どもの「個人差」に精通していないのが普通です。
これは、考えるとお分かりいただけると思います。
新米ママからすると、当てはまらないアドバイスや意見に、厳しさを感じてしまうのです。
ママに厳しいのは「子ども好き」だから
たとえば、電車で泣いている赤ちゃんのママに、冷たい視線を向ける人たちがいます。
その人たちは、実は「子ども好き」の人が多いのです。
子どもに優しい人。
赤ちゃんが泣いているのが、かわいそうでかわいそうでたまらないのです。
だから、ママに厳しくなる。
きちんと子どもを立派に育て上げた人は、子どもへの愛情が大きい。
自ずと、ママへのアドバイスが厳しくなるのです。
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「個人差」によって育児の大変さは全然ちがう
2つ目の理由は、ママ自身や子ども1人ひとりの「個人差」を痛感している人が少ないからです。
育児の大変さや、コツなどは、子どもたちの個人差、ママの個人差で、何万通りも違います。
本当に、3人いたら、3人とも違う。
たとえ1人っ子でも、その1人の特性や個性によって、育児の大変さが全然違うのです。
さらに、ママの個人差も考えたら、もう全く別物です。
きちんと立派に子どもを育て上げた経験者は、自身の役割に邁進しています。
だとしたら、この「個人差」を痛感する場面に何度も直面している人は稀でしょう。
もちろん、立派に子どもを育て上げた人の中にも、「個人差」に精通している人もいます。
とはいえ、人数比で言うと、少数派。
必ずしも、この「個人差に精通している先輩ママ」に出会えるとは限らないのです。
どういう人に相談すればいいのか?
そうなると、新米ママがどういう人に子育ての相談をしたらいいのか、自ずと見えてきます。
まず、子ども好きなほうではない人。
または、子ども好きだけど、それ以上にママたちを好きな人です。
きちんと立派に子どもを育て上げた、多くの人の中でも、子ども以上にママのほうにシンパシーを感じている人。
そんな先輩ママなら、きっとママと子どものためを思ったアドバイスをくれるはずです。
そしてさらに、「個人差」を常に念頭に置いている人。
たとえば…。
「この子は、他の子よりもよく泣いて…。」とか、「私は、他の人より子どものことを心配しすぎてしまって…。」とか、「個人差」の話をしてみる。
すると、たいていは、「うちの子もそうだった」とか、「私もそうだった」と言われるはずです。
大事なのは、その後です。
「うちの子もそうだった」、「私もそうだった」の後に、自分の経験を話し、「こうしてみるといいよ」と言う人か。
それとも、「うちの子もそうだった」、「私もそうだった」の後に、「どんなふうに?」とか、「こういう時はどんな感じなの?」とか、きちんと個人差の程度を尋ねてくれる人か。
自分の経験を話して「こうしてみるといいよ」と言う人は、おそらく「個人差の程度」について一言も口にしないはずです。
新米ママからすると、当てはまらないアドバイスを真正面から受け止めてますますつらくなる可能性があります。
個人差の程度を尋ねてくれる人なら、自分のアドバイスが当てはまる範囲と当てはまらない範囲を、意識してくれるはずです。
こちらがますますつらくなることを、避けられるのです。
優秀な子育て経験者の話は「偉人の伝記」のようなもの
もちろん、優秀な子育て経験者の話も、ためになります。
それは、偉人の伝記に似ています。
すごい人の伝記から、学ぶことは多いです。
とはいえ、偉人の伝記を読むのは、子育て真っ最中の今でなくてもいいのではないでしょうか?
優秀な子育て経験者のアドバイスを聞くのも、今でなくていい。
それはむしろ、一般論として、つらくなる前に聞いておくのがいいのです。
もしくは、余裕ができた後。
いまの子育ての苦労や悩みに対するアドバイスが当てはまるには、個人差が大きすぎます。
子どもの個人差、ママの個人差。
さらに、パパの個人差と、環境の個人差。
もちろん、普遍的な一般論もあります。
長年にわたって蓄積されてきた知恵もあります。
しかしそれは、「今」のつらさを救うものではありません。
一般論や長年の知恵というのは、今までと、これから先を、幅広く、普遍的に救うものなのです。
「今」必要なのは、個人差の程度を尋ねてくれる先輩ママです。
渦中のママが相談するべき相手
ママたちの育児に厳しい意見を言う人の中には、自身が優秀な子育て経験者である場合が、思った以上に多いです。
正しいために、聞くほうは自ずと、悩みを深めてしまいます。
どうか、優秀な子育て経験者の方たちは、渦中のママではなく、「これから先いつか子育てをするかもしれない人」や、「子育てに余裕ができてきた人」に対して、重点的にアドバイスをしてほしいと思います。
渦中のママは、アドバイスが当てはまる範囲を見極める。
それが難しい場合は、「子どもよりもママのほうにシンパシーを感じている先輩ママ」、「個人差の程度を尋ねてくれる先輩ママ」に相談するのが一番です。