こんにちは、makinaです。
誰だって、そのお店に行く「初めての瞬間」というものがあります。
何も買っていない段階でも、お客として、大事にしてもらいたい。
そのために、できることが、いくつかあります。
まず、マイナスの印象を与えないためのポイント。
それが、「季節を先取りした服装で行く」ということです。
そして、プラスの印象を持ってもらうためのポイントが、「お店に情報や価値を提供する」ということです。
お店のすぐ近くの出来事を伝えたり、自分が試着して出て行くだけで、買わなくても売り上げに貢献することもあるのです。
季節を先取りする
販売では、季節を先取りします。
ショッピングモールでも、バレンタインが終わったらすぐにホワイトデー。
ハロウィンが終わったら、次の日からクリスマス一色です。
そんな中、お客さんの服装の季節感が遅れていると、販売計画の想定から外れるのです。
もう秋冬物なのに、夏の服装をしているお客さんに売ろうと思うと、手間暇が増えます。
「購入の意思決定までの道のりが長いだろう」と判断されるのです。
接客のモチベーションとしては、ちょっとマイナスの印象です。
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だから、お客のほうも、ちょっと季節を先取りした服装で行くのです。
すると、販売計画の想定内のお客様、ということになります。
きちんと接してもらえる可能性が高まるのです。
街中ではまだちょっと気恥ずかしいくらいの服装が、お店の中ではしっくりきます。
冬の終わりなら、アウターを脱いだ時に薄着になるくらいの服装がピッタリです。
秋なら、サンダルではなくブーツにしたり、思い切ってファーを取り入れてしまうのも有効です。
去年のアイテムなら、とくにお金もかかりません。
残暑の中でも、軽めのブーツをはいていると、街中では「なんのこっちゃ」という感じですが、お店ではブーツに言及してもらえることが多く、腰を据えて対応してくれます。
和装の分野でも、季節を先取りするのが着物の上級者と言われています。
和歌の季語も、びっくりするくらい早いイメージのものがあります。
「大量に購入して上顧客になる」という手もありますが、誰でも、最初は初めてです。
服装で、季節を先取りするだけで、顧客像の範囲から外れずに済むのです。
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お店に情報を提供する
次に、「大事なお客様」と思ってもらうためには、お店や店員さん個人に、何らかの情報を提供することが有効です。
まずは、褒め言葉。
お店だって、店員さん個人だって、褒められたら印象に残ります。
そして、お店の近隣の情報。
以前、10年以上勤められている店員さんが、お店のすぐ近くで毎月1回開催されている催しに、「一度も行ったことがない」とおっしゃっていたことがありました。
ハイブランドの店員さんも、すぐ近くに新しくパンケーキ屋さんがオープンして行列ができていることを知りませんでした。
「すぐ近く」というのがポイントです。
店員さんは、すぐ近くの出来事を、意外と知りません。
お客のほうから一言、「今日はすぐそこでイベントをやっていますよ」と言ったら、ディスプレーをちょっと変えたり、気づきになるかもしれません。
最後は、自分自身の情報です。
店員さんのほうからあれこれ聞いて探っていくのは、手間です。
自分から自分のことをちょっと言えば、店員さんを疲れさせずに済むかもしれません。
お店に価値を提供する
他には、お店で試着をしたけど買わなかったことがありました。
買っていないのですから、その時点では、お店に何も提供していません。
ただ、その後、こんなことを言われました。
「前回ご試着なさっていた姿を見た他のお客様が、同じものをご購入なさってくれたんですよ。
あの時は、従業員みんなで、感謝しました!
うちのブランドの広告のような役割を果たしていただいて、ありがとうございました。」
お店の売り上げに貢献したということです。
試着して、試着室の外に出ただけで、思いがけずお店に価値を提供することもあるようです。
自分が購入することだけが、お店への貢献ではないということです。
きちんと扱ってもらいたい
特別扱いはしてもらえなくてもいい。
ただ、きちんと扱ってもらいたい。
誰でも、そう思います。
季節を先取りした服装で訪れて、お店に情報や価値を提供する。
「このお店は、店員さんももちろんですけど、お客さんもおしゃれですよね」と褒め言葉を言うだけで、「このお客さんは、近いうちにうちの服を買ってくれそうだ」と思ってもらえるかもしれません。
お金をかけずに、「大事なお客様」と思ってもらうことも、決して不可能ではないのです。